スポーツにおける肉離れの対処法 ハムストリング編

スポーツにおける肉離れの対処法 ハムストリング編


つい先日来院した
ハムストリングの肉離れをした選手は

なんと小学6年生!

ハムストリングの肉離れはスポーツ選手に多くみられ
再発のリスクも高いです。

そこでハムストリングの肉離れを知り
対処法を考え実行する内容を今回ご用意しました。

スポーツ選手や
運動会で走る予定のある親御様も
是非読んで頂ければと思います。

それではよろしくお願い致します!

今日の流れ


  1. スポーツ中、肉離れが良く起こるハムストリングとは?
  2. スポーツ中の肉離れとは?
  3. スポーツ中にハムストリングの肉離れがおきる典型的パターン
  4. スポーツ復帰へ向けて、肉離れに有効な治療は?
  5. 競技復帰へ向けてのリハビリメニュー

1.スポーツ中肉離れが良く起こるハムストリングとは?


ハムストリングとは総称で
外側にある大腿二頭筋
そして
内側にある半腱様筋半膜様筋とで
構成されています。

上図では青色の箇所がハムストリングとなります。

働きは

膝を曲げる事

股関節の伸展(後ろへの蹴りだし)

大きくこの2つとなります。

2.スポーツ中の肉離れとは?


そもそも肉離れとは?

筋肉が損傷することであり
もう少し細かく伝えると筋肉が断裂することです。

デフォルメした絵で表現すると・・・

※この筋肉は大腿直筋でハムストリングではございません。

この絵は完全断裂していますが
実際多いのは部分断裂で
損傷度合によっては「ブチッ!」という断裂音がします。

急なダッシュやジャンプをした際に起きやすく
筋肉が伸長されながら力を発揮する
専門用語でいうと
エキセントリックな局面で発生します。

分かりやすくゴムで表現すると・・・

ゴムは手に引っ張られて伸びていますが
縮もうとする力が働いていますね。

これが伸びながらも
収縮する力を発揮しているという事です。

そして縮もうとする力が
伸びようとする力に負けると
「ブチっ!」と筋肉が断裂するのです。

肉離れの症状は

・患部が押されて痛い
・伸ばすと痛い
・力を入れると痛い

この3つが典型的症状です。

3.スポーツ中にハムストリングの肉離れが起きる典型的パターン


ハムストリングの肉離れは
スプリント動作中に多く
特に外側のハムストリング(大腿二頭筋)に発生する事が多いです。

そしてこのメカニズムですが
完全に解明されているわけではありません。

しかし
予測されているものはありますので
本日はそれを紹介していこうと思います。

まず肉離れをするポイントで
多い局面は・・

赤丸でかこった前足の状態の時です。

つまり足を前方へ振り出して
膝が伸びていくときに

ハムストリングに伸長力が加わり
肉離れをおこすのでは?と言われています。

※写真はジョギングレベルの足の振りですが
実際はもっと全力疾走時。

しかし走る時は
どの選手も
足が接地する瞬間はありますが
怪我をする選手とそうでない選手がいます。

この違いは
何でしょうか?

専門書を読むと・・・
・股関節屈曲の遅延、股関節伸展の減少など
難解な事が書いています。

ちょっと難しいので

とても簡略化して説明すると

走行時に股関節から足がしっかり
スイングできているか?

これがハムストリングの肉離れを起こす
選手とそうでない選手の違いになります。

股関節からしっかりとスイングできないと・・

ストライドを膝を伸ばす事によって行い
よりハムストリングが伸ばされ肉離れを起こして
しまうのです。

ちなみに全力疾走時は
本来膝は伸びません。

この動き作りに関しては最後のリハビリの項目で
紹介していきますので
そちらをご覧になってください!

4.スポーツ復帰へ向けて、肉離れに有効な治療は?


まず受傷すぐは捻挫編で紹介したように
アイシングをする事が基本になります。

※フリー素材のデフォルメされたイラストですが
1つ修正点があります。
コンプレッションした上からアイシングしていますが
実際は氷は直接当ててからコンプレッションしましょう。

 

内出血、炎症反応を最小に抑える事が
治癒を早める事につながりますし
その他部位の二次損傷を予防する
大きな要因になります。

※ただし炎症反応も治癒のためには必要なので
重症度によってですが
2日目以降はアイシングを
しないケースもあります。

そしてここからも大切!!

肉離れに
効果があるといわれる物理療法は
多々ありますが
その中で最も行いたいものが・・

超音波です!

 

肉離れではなく打撲(筋挫傷)における研究ですが
以下の結果が出ています。

※参考 下肢のスポーツ疾患治療の科学的基礎:筋・腱・骨・骨幕

簡単に説明すると
超音波治療をした選手と
そうでない選手を比べた場合

超音波を当てた選手のほうが
筋肉の強さが戻ったという事です。

赤丸をつけていますが
28日後からの違いは大きいですね!

肉離れに限らず
筋肉を損傷をした際は必ず超音波を当てましょう!

以下おおよその治療の流れです。

受傷直後 アイシング
~炎症症状改善まで 温まらないレベルの出力で超音波、その他物理療法
~痛みの改善まで 温まるレベルの出力での超音波、その他物理療法、患部以外のトレーニング
~痛みの改善後 患部のトレーニング

そして復帰は再発のリスクを防ぐためにも
圧痛がない
伸ばしても痛くない
力を入れても痛くない
この3拍子がそろってからにしましょう。

再発のリスクは考えている以上に
高いと思ってください。

5.スポーツ復帰へ向けての肉離れ後のリハビリメニュー


いよいよここからがメインイベントです。

ハムストリングの肉離れは再発しやすく
丁寧なリハビリが必要です。

※これから紹介する事は予防にもつながる!

ここまで読んだ方でしたら
やるべき2つのポイントが
見えてきているのではないでしょうか?

それは

①股関節から足のスイングをできるようにする

②ハムストリングの伸びながら力を発揮する能力を高める
※専門用語でエキセントリック収縮力を高める

以上の2つになります。

①股関節から足のスイングをできるようにする

深堀していったらいよいよここから2,000文字は書けて
しまいますので中堀りくらいですすめていきます。

ポイントは2つ
軸の伸びた良い姿勢を作る事
足の蹴りだしをしっかりできるようにする事

 
以上です。

では今日は2つのトレーニングを紹介します。

※他にもやりたいものはありますが
今日は紙面の関係で2つに絞りました。

・ヒンジバック(軸を伸ばす力の強化)

スタートポジション

 

(ポイント)
写真のポーズを作ります。
頭でしっかりとローラーを押しましょう。
骨盤を起こして座骨で椅子をしっかり押しましょう。
膝はつま先と同じ方向を向けましょう。

フィニッシュ

(ポイント)
スタートポジションで作った姿勢を崩さないように
股関節から体を倒します。
みぞおちから、内股にかけてのどこかに
効いている感じがあったら上手くできています。

・ランジ(股関節の伸展力を高める)

スタートポジション

母指球(親指の下)、小指球(小指の下)でローラーの上に乗せます。
後ろ脚もかかとを上げて母指球、小指球で接地します。
みぞおち、頭頂部を天井へ向けて伸ばします。

フィニッシュ

腰を真下に落とします。
みぞおち、頭頂部は天井へ伸ばします。
後ろ脚の股関節前方に伸びを感じながらやりましょう。

②ハムストリングの伸びながら力を発揮する能力を高める

この理由はもう大丈夫ですね。
伸びながら力を発揮する能力が高まったら
ブチっ!という事なく
耐えられる幅は広がりますよね!

これも2つご紹介!

・シングルレッグデッドリフト

スタートポジション

軸を伸ばして片足を上げます。

フィニッシュ

ローラーを下に押し出すように伸ばします。
足を内へ絞って伸ばします。
軸を伸ばしましょう。

・ロシアンハムストリング(強度が高いのでリハビリ後期)
このまま限界までいき
戻ってこずに倒れてOK!

リハビリメニューは以上です。
もっと知りたい方
ご興味ある方は086-239-5353までご連絡ください!

まとめ


いかがでしたか?
基礎的な解剖、メカニズムを知る事で
何を行うべきかが見えてきたと思います。

そして姿勢や動きだけでなく
普段のコンディショニングも大きく
肉離れには関与します。

バランスの良い食事をとり
水分摂取も丁寧に行い
睡眠をしっかりとり

運動、食事、睡眠のトータルの合計点で
肉離れを予防していって頂ければと思います。

現在肉離れ中の方
予防をしたい方がいましたら
是非一度クレアライフへお越し頂ければと思います。

それでは日々ベストパフォーマンスを出せるよう
怪我の予防に励んでくださいね!

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