【はじめに いかり肩とは】
昨日の「背筋ピーン!」と記事に
関連テーマをお送り致します。
本日のテーマは
「いかり肩」について。
いかり肩とは・・
このように肩が上がって
前に巻いている状態ですが
整骨院で働いていると
割とよく出会う姿勢です。
つい先日もこのような姿勢の
肩の痛み(上腕二頭筋長頭腱の炎症)を
診たばかり。
この姿勢は肩や背中の緊張が
高い状態なので
効率の良い動きで
肩や手や頭を動かす事ができません。
つまりストレスが特定の箇所に
蓄積しやすく痛みが
発生しやすい状態です。
これは仮に痛みが
なかろうと先手を打って
おかなければなりませんよね!
【なぜいかり肩になるのか?】
根本の原因は
運動不足や日々のストレスなどの
生活習慣になってしまうのですが
本日は骨、筋肉、関節にフォーカスして
解決策を導こうと思います。
結論からいいますと・・
いかり肩は肋骨と肩甲骨の
ポジションで決まります。
この図でご理解頂ければ
嬉しいのですが
肋骨と肩甲骨の位置は相互リンク
しています。
肋骨が前に浮くような
前方回旋(外旋)の動きが
強くなると
肋骨は上の図の赤線のように動き
それと反対に肩甲骨は
挙上し肩の前方に巻いてきます。
肋骨の前方回旋(外旋)が
強くなればなるほど
この傾向は強くなります。
【いかり肩を改善するには?】
つまり・・
いかり肩を改善するには
肩甲骨と肋骨のポジションを
改善させていく必要があります。
ではここで問題です。
肩甲骨を意識的に動かして
いかり肩を改善してみました。
次の2つの肩甲骨の誘導方向だと
どちらの写真の方ががいい
誘導だと思いますか。
①背中側からの誘導
②脇下側からの誘導
今までの内容と
昨日記事を見て頂いた方は
すぐに正解に導けると思います。
正解は②脇下側からの誘導でした!
①の背中側からの誘導だと
肋骨がより前に浮き出るため
最初に説明したように
すぐに肩甲骨は挙上し前に巻いて
来ることでしょう。
対して②脇下からの誘導で
肩甲骨を下げていくと
この青色の筋肉である
前鋸筋が働き
さらに
このようにお腹にある
外腹斜筋とのつながりから
肋骨から体幹についている
筋肉たちも働いてきます。
つまり肩甲骨を下げながらも
体幹の筋肉の作用で
肋骨を内、下方の
適切なポジションへ移動させる
事ができるのです。
やはり昨日の記事でも
挙げた背筋ピーン!がNGな事が
本日の内容からも理解できると思います。
【早速やってみよう!ピラティス編】
上で挙げた理論をもとに考えると
方法論は多々挙げられますが
今回はとっても簡単かつ効果的な
オールフォーベリーリフトを丁寧に
解説していきます。
上では簡単といいましたが
いかり肩の方にはけっこう難しさを
感じるエクササイズでもあり
よくこのように・・
肩が上がったポーズに
なってしまいます。
このように
脇を絞り込み背中を広げる
スタートポジションがなかなか
作れません。
そんな方には
まず脇を絞る感覚を学習させる
ワークを行うとエクササイズが
上手く効まりやすいです。
早速やってみましょう。
このポーズを作ってから
写真のように
持っている手でアシストしながら
脇を絞りあげ
肘から前方に押し出します。
これで脇を絞りながら
前鋸筋を使って押すイメージを
作ります。
そして本番!
手の付き方が大切です。
このつき方をすると
肘に緩みが出てきて
より脇の下が使いやすくなります。
そしていざ本番。
スタートポジション。
先程のイメージで脇をしぼり背中を広げ
内ももはローラーを絞り
この完成ポーズを作ります。
鼻から息を吸って
口から10秒息を吐き
3秒息を止めます。
すると肩甲骨はお尻の方に
下がりながら
脇の下からお腹の横にかけて
筋肉を使っているな~という感じ
肋骨が背中のほうに絞り込まれるな~という
感じがしていくと思います。
これを3セット行いましょう。
さらに応用として
片手でも行いましょう。
手と逆側の足で
しっかりとマットを押し
写真でしたら右脇下~左下腹部まで
たすき掛けで筋肉を使っていきます。
肋骨がウキウキで肩がいかっている方は
運動前後で前屈を行うと
明らかな違いが
感じられると思います。
【まとめ】
姿勢改善やそれに伴う
不調の改善においては
やみくもに運動を行っても
その問題は解決しません。
解剖学、運動学に基づいて
正しい運動、正しい意識をもとに
最大限簡単な運動を行い
継続させなければなりません。
私のピラティス絡みの
記事を読んで頂くと
決まり事が多くて
窮屈だな~と思うかもしれませんが
基礎さえ押さえれば
あとは伸び伸びとやっていく
だけですので
慣れれば気持ちの良い運動だと思います。
是非こういった記事
またe-Lifeを通して
不調をへらす一歩を踏み出して
頂ければと思います。
それではまた次作でお会いしましょう!
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